
「もっと脱力して!」という指導フレーズ、ギター演奏に限らずよく耳にするのではないでしょうか。言われた方は「そんなこと分かってるよ!」と心の中で思いつつ、1つの疑問が湧いてくるものです。
いつ、どの程度、どのタイミングで、どれ位の時間、どの筋肉を緩めるのか?
1点を狙おうとする「ゴルフのスイング」「ダーツのスロウイング」などの際、特に身体はこわばりやすくなります。
解剖学的にも神経学的にも、特定の部位を完全に独立させて緊張/弛緩させる事は不可能 とされています。大切なのは「運動をリードしている部位」を見極める事。
ハートフルギター教室では、私が実際に生徒さんの手指などに触れ、特定の筋肉に意識を向けやすくする事もあります。外部刺激を入力する事で、その運動細胞が活動しやすい状況を作るのが目的です。教室に通う最大のメリットは、こうした部分であったりします。
逆に、独学(動画や書籍などを参考にしたとしても)でのトレーニング時、目的の運動が行えているかどうかは自己判断に任されます。6ヵ月未満でのギター挫折者が多い理由に、まずこの点が挙げられるでしょう。
この講座では数回にわたり、身体操作の最重要ポイントである「脱力」に関して触れていきたいと思います。