ある程度トレーニングを続けても「指が思うように動かない」と感じる場合、 弦を押さえているときのコンディションを確認してみましょう。
動画で解説している「ニュートラルな手」は、押弦するタイミングで再現されます。つまり、弦を押さえた状態が最も自然なコンディションになる という事です。
筋肉が最適なパフォーマンスを発揮する「至適長」は、基本的にリラックスした肢位で実現されます。これは多くの場合、曲げもせず伸ばしもしない、関節可動域の中間地点にあたります。
よって、以下のように捉えると良いでしょう。
【バックスイング(緊張)- 押弦(緩和)】
「弦を押さえるのに力が要るのだから、それは逆じゃない?」と思われるかもしれませんが、このフォームのポイントはそこにあります。
実行にあたり重力、慣性力など外的な要素を利用するので、「指が重い」と感じる位の脱力(特に掌と前腕)が必要不可欠です。その方法に関しては、この脱力講座のバックナンバーを参考にして下さい。
力むより緩める方がはるかに難しいのですが、脱力法を学ぶ事はギターだけでなく、普段の生活にも良い影響を与えるものだと考えます。交感神経系と副交感神経系(自律神経系)のバランスを回復させる効果もあるそうなので、健康な身体作りにも向いているともいえます。